地球を救える最後の世代・気候変動に具体的な対策を


気候変動の影響

気温の上昇や大雨の増加、自然災害の増加の発生等、気候変動は世界各地で様々な影響を及ぼしています。

このままの生活を続けていると、21世紀末には

・気温が最大で約4.5℃上昇し生態系や農作物に影響する

・年間の真夏日が48日増加しスポーツやレジャーが楽しめなくなる

・海面水温が最大で3.6℃上昇し魚介の漁獲量の減少など

大きな影響を及ぼします。

気候変動に対して、世界気象機関(WHO)ターラス事務局長は「私たちが最大限に気候変動を認識する最初の世代であり、これに対して何かできる最後の世代であることを、もう一度思い起こすべきです」と述べています。

この様な背景から気候変動への対策は必要不可欠であり、企業の持続可能性にも左右し、今後事業活動する上で最重要課題ともいえるでしょう。


気候変動を考えたビジネスアイデア

上記で説明した理由から、今後は気候変動を考慮した上で事業アイデアや計画を考える必要があると理解していただけたかと思います。

そこで私は、【食】に注目した事業を提案します。

なぜ食なのか?

それは、一番効果があると思われている電気自動車の普及や温室効果ガスを発生しない船舶などの運輸業よりも、産業からの温室効果ガスの発生割合のほうが約2倍も多いからです。

現在、日本では99%の野菜が化学肥料、化学農薬を使用した慣行栽培で作られています。

そんな慣行栽培のメリットとデメリットについて紹介します。

慣行栽培のメリット①

・品質、価格面が安定する

慣行栽培では、土壌の様子を見ながら品目ごとに指定された農薬、肥料を使用するため、年での収量に差がなく、一定の品質で農産物を栽培できます。

品質が安定すると、市場に出る価格も安定するので、農家の収入、消費者にとっても品質と価格に急激な変動がないメリットがあります。

慣行栽培のメリット②

・従来必要だった農家の作業が減らせる

2つ目は、農家にとって負担の大きい作業を減らせることです。農薬、肥料を使うことで除草や防虫作業の手間が省けます。

特に日本では農家の人口減少や高齢化が問題となっているため、最低限の人数で出来る農法として続ける人が多い傾向にあるのが現状です。

以上2点から分かるように私達が普段、食に困らないのは慣行栽培のおかげともいえます。

慣行栽培のデメリット

・環境破壊

全世界の二酸化炭素の直接排出量の20%は食料と農業分野から排出されています。土地利用の変化も計算に入れた場合、直接排出量は30%に上昇し、汲み上げられた淡水の約70%が農業や灌漑に利用され、農業が森林破壊、生物の多様性喪失の主要な原因となっています。

例えば、

・生態系の維持に重要な役割を果たすミツバチの減少

・土壌汚染による微生物、昆虫類の死滅

・化学成分が流れ水辺に住む生態系の破壊

この様な生態系の破壊は、自然サイクルを乱すため環境破壊に繋がります。

このまま今の農薬、肥料を使用した栽培方法を続けていると、地球に大きな負荷を与え続け手遅れになることが容易に想像できるのではないでしょうか。

以上のことから、食問題の解決こそ気候変動への具体的な対策になると私は思っています。

地球に優しい食の普及

上記の理由から、私は農薬・肥料を一切使わない自然栽培を活用したビジネスを提案します。


自然栽培とは

自然栽培って何?オーガニックのこと?
と思われた方も多いのではないでしょうか。

ここでオーガニックと自然栽培の違いを簡単に説明します。

オーガニックは、耳にする機会が増え、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

オーガニックとは、化学的に合成された肥料・農薬を使用しないこと、遺伝子組換え技術を利用しないことを基本とし、環境負荷を低減した有機栽培のことをいいます。

しかし、有機肥料として家畜の糞尿や有機JASが認めた農薬を使用している場合があります。

一方、自然栽培は完全無農薬・無肥料で栽培されます。

勿論、オーガニックを否定している訳ではありません。しかし、より環境負荷を減らせる方法を考えた際に、自然栽培が選ばれると思います。


まとめ

今回は、「地球を救える最後の世代・気候変動に具体的な対策を」ということで、私個人の観点ではありますが、「食」を通じたビジネスアイデアを提案致しました。

この「食」に注目した理由として、上記で説明したように、農業の環境負荷がとても大きいということもありますが、「食」は世界中の人々が生きるために必要なものであり、今後環境に配慮された食の市場は急速に拡大すると個人的に思っています。

今回の記事が、今後誰かのビジネス戦略、事業アイデアとしてお力になれましたら幸いです。